馬術コラム

Part13 緊張の緩和と透過性の違い

緊張の緩和とは、馬が心身ともにリラックスして騎手の扶助に従っている状態です。
そのような状態の馬の筋肉や諸関節はほぐれ、精神的にも余分な緊張をすることなく、一定のペースで騎手の扶助に従って運動しています。

馬の緊張が解けている時の特徴

  • 柔らかくハミを受けている
  • 馬の目・耳・口などが静かである
  • 馬体全体(頸・背・腰)が柔らかく軽やかな動きを示している
  • 背が一定のリズムで弾んでいる
  • 尾が静かに揺れている
  • 四肢が軽やかに前に出ている
  • 馬は騎手の扶助にしたがっている

準備運動時に上記の事柄に注目して、馬の心身をよくほぐし、騎手とのコミュニケーションをとることがとても大切なポイントです。


透過性とは馬がそれぞれのレベルにおいて、トレーニングスケールのすべての要素を満たし、騎手の扶助に従って運動ができる状態をいいます。馬の透過性とバランスの精度が上がるとさらに難度の高い運動が可能になります。

 透過性を得られている馬の状態

  • 一定の歩調で、バランスよく、心身ともにリラックスしている
  • 騎手の扶助が馬に速やかに伝わる状態
  • ハーフフォルトが伝わる状態
  • 馬が柔らかくハミを受けている
  • 馬は抵抗なく滑らかに後退する
  • 馬は真直ぐである
  • 活気のある後肢の馬体下への踏み込み
  • 収縮運動ができる
  • 騎手のわずかな扶助に反応する(従順性)

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