半減脚は、馬の体勢を整えるために体重・脚・手綱の総合扶助によって行われるものです。すべての歩法から停止にする場合は全減却、行進中に行う場合は半減脚といいます。我々は、この扶助を騎乗中多かれ少なかれ使用します。
半減脚の目的
- 馬の状態を改善するため
- 次の課目に入る前に馬の体勢や速さを整えるため
- ひとつの歩法や歩度の調整するため
- すなわち、各種の移行の際に用いる
- ハミ受け、収縮、セルフキャリッジの維持や改善のため
例
1.常歩-停止、速歩―常歩、駈歩―速歩、駈歩―常歩、駈歩―停止
(難度、易しい → 難しい)
2.尋常歩度―収縮歩度、中間歩度―尋常歩度、伸長歩度―収縮歩度など
(難度、易しい → 難しい)
我々が馬に乗る場合、手綱を弛めると同時に脚を使うことで馬は前に歩きます。そして、手綱を控えることで馬は止まります。これが最初に人馬ともに覚えることです。その後、我々は馬術的な動作で馬に扶助を伝えていきます。その動作とは決して手綱だけで馬を動かすのではなく、体重(腰)・脚扶助を使って馬を手綱に押し出す結果、馬は前に出たり、止まったり、速さの変化をします。これが基本であり、少し難しいですがよく練習して体得していくことが必要です。
停止の定義とは、馬は四肢をそろえてバランスよくハミを受けて停止している状態です。騎手は馬が行進中良い半減脚扶助を与えたなら、馬はあらゆる移行時においてもハミ受けとバランスを保って騎手の扶助に従います。良い扶助を馬に与えられなかった場合は、馬はハミに対抗したり、もぐったり、背をそらしたりし、最終的な停止の時には四肢をそろえて停止をしません。
この半減脚扶助はとても大切で、騎手の柔らかい扶助動作と感覚を必要とされます。